Name:kaori
私が今回の公演の稽古を初めて見学をしたのは公演を約1ヶ月後に控えた2004/05/23、HPにアップするための稽古風景の写真を撮りに行った時でした。
STEPメンバーはダンスをやってる人達にしては珍しく自己顕示欲の少ない人が多いのです。特に今回の公演メンバーではそれが顕著(もちろんそうでない人もいます)だったように思います。別にそれが悪いというわけではありません。...が、舞台をやるにおいて『見て欲しい!』という感覚も必要なのです。それが少し足りないように私は感じていました。
そんなメンバーがソロを与えられ、それぞれのパートをこなさなければならない。内情を知っているだけに、正直言って、期待よりも少々の不安を感じながら様子を見に行きました。
スタジオに到着し、みんなの稽古を見学しました。
最初は振りを確認する作業ばかりでした。その様子を見る限りでは、公演1ヶ月前の高揚感とか緊張感とかは感じられず、いつもと変わらない、ほのぼのとした雰囲気の中、特に活気があるわけでもなく、普通にレッスンをしているように見えました。
『やっぱり....』と、私は少しがっかりしました。
しかし、振りの確認が終り、それぞれのソロパートの通しになったとき、その様子は少し変わりました。そこで舞い踊る出演者は、先ほどの稽古風景からは想像できない、私の予想を上回る“何か”を自分のものにしているように感じました。
公演に向けての稽古を始めてからの半年間で、それぞれ与えられたソロパートに果敢にチャレンジしてきた姿を容易に想像する事が出来ました。もちろん、個人差はあるように思いましたが、人によっては、まるで別人のように進化していました。
けれど、手応えのあったのはそれぞれのソロパートだけでした。
群舞になると人任せになってしまったり、作品としても流れが繋がった状態ではありませんでした。
“しかし、その辺をきっちり詰めていけば絶対に見応えのある作品になる。”
“それには、もう一度自分自身を追い込む作業が必要で簡単に出来るものではない...”
“でも、今、この状態のメンバーなら...多分出来る。”
私は心の中でそう強く感じました。その時点で最初にあった少々の不安は消え、期待が大きく膨らんでいきました。
そして公演当日、私の予感は現実のものなりました。
舞台スタッフの方が匠に作り出してくれた光と音の中から踊り手のメッセージが客席にストレート伝り、群舞にも一体感がありました。
普段、欲を持って自分をアピールする事を不得手としている人達が、逃げる事なく自分自身と向き合い、自分の殻を破り、正面からこの作品に挑み作り出した表現だからこそ、見ている人にストレートに伝わる、純粋で力強いメッセージになったのだと思います。
私は、今回の作品を見て、最初に1stSTEP(第1回発表会)を思い出しました。
あの時、私は、出演者の技も駆け引きもないまま、一生懸命に真正面からぶつかってくるそんな雰囲気に感動し、客席で涙を堪えながら見ていました。
そして、今回も同じように感じました。
“奢ることなく一生懸命頑張る事により純粋で強いものが生まれる...多分、これがSTEPの原点なのだろうな...“と...。
今回は改めてそう感じる公演でした。
出演者の皆さんおつかれさまでした。
それから、舞台を成功させる為にご尽力頂きました、ステージ・ループの皆様、本当にありがとうございました。
そしてなにより、当日、会場お越し下さいました御客様本当にありがとうございました。
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